『笑う犬』『ワンナイ』『はねトび』… あの頃の熱狂!フジテレビ伝説のバラエティまとめ

FODでの『めちゃイケ』関連の新作配信が話題ですが、フジテレビには『めちゃイケ』以外にも、私たちの記憶に強く焼き付いている”伝説”のバラエティ番組が数多く存在します。

今振り返ると、とても自由な発想と、独特の熱気に満ちていたテレビ黄金期。翌日には学校や職場で「昨日見た?」と誰もが話題にした、日本中を巻き込むほどの社会現象を起こした番組たち。

なぜ、あの番組はあんなにも面白かったのでしょうか?

この記事では、『笑う犬』から『ピカルの定理』まで、時代を彩った伝説の番組の功績と、今見ても色褪せないその魅力を、名物コーナーやキャラクターと共に振り返ります。

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フジテレビバラエティが”伝説”となった理由

当時のフジテレビバラエティが、なぜあれほどまでに輝き、”伝説”として語り継がれているのでしょうか。そこにはいくつかの共通点がありました。

まず、『めちゃモテ』が『めちゃイケ』になったように、『はねるのトびら』や『ピカルの定理』も、まずは深夜番組で火がつき、視聴者の熱烈な支持を得てゴールデンタイムに進出する流れがありました。

さらに番組の枠を飛び出し、CDデビュー(ゴリエ、YATTA!)やCM出演(ミル姉さん)、果ては紅白歌合戦への出場まで、コントのキャラクターが活躍する社会現象を巻き起こしていました。

そして、『はねトび』『レッドシアター』『ピカル』など、当時まだ若手だった芸人たちが番組と共に成長し、スターダムにのし上がる姿を、視聴者が一体となって応援する「次世代のスター」発掘の場ともいえる役割を担っていたと言えるでしょう。

記憶の扉を開け! 時代を彩った伝説の番組ラインナップ

あの頃の熱狂を、放送時期の順に振り返ってみましょう。

笑う犬の冒険 SILLY GO LUCKY!(1999年~)

『笑う犬の冒険 SILLY GO LUCKY!』キービジュアル

1998年の『笑う犬の生活』を前身とし、1999年から日曜20時台のゴールデンタイムに進出。ウッチャンナンチャン(『笑う犬の冒険』から南原清隆が参加)をメインに、ネプチューン、ビビる、中島知子、遠山景織子らが集結。ゴールデンでありながらシュールな笑いを貫き、作り込まれた本格派キャラクターコントの金字塔を打ち立てました。

牛の「ミル姉さん」、葉っぱ隊の「YATTA!」、「テリーとドリー」「小須田部長」など、名前を挙げるだけでメロディやセリフがよみがえるキャラクターの宝庫。内村光良独特のシュールな世界観と、ネプチューンらが織りなす王道のシチュエーションコントが見事に共存していたのです。

ワンナイR&R(2000年~)

『ワンナイR&R』キービジュアル

2000年に深夜番組としてスタートし、2001年にゴールデン進出。雨上がり決死隊、DonDokoDon、ガレッジセール、小池栄子らが出演しています。コントだけでなく、ロケや音楽企画など多彩なコーナーで一世を風靡。ガレッジセール・ゴリによる「ゴリエ」は番組の枠を完全に超越しており、CDデビュー曲となるGoriewith Jasmine & Joannの「Mickey」や『Pecori♥Night』は大ヒットを記録。チアダンスブームを巻き起こし、ついには紅白歌合戦にも出場するほどの人気を博すこととなります。

はねるのトびら(2001年~)

『はねるのトびら』キービジュアル

2000年に深夜で産声を上げ、2005年に水曜20時台に進出。キングコング、ロバート、ドランクドラゴン、北陽、インパルスという、当時「次世代」と呼ばれたスター候補たちが集結し、メンバーが体当たりでさまざまな企画に挑みました。「ほぼ100円ショップ」「回転SUSHI」「短縮鉄道の夜」など、コントだけでなくトークやゲーム性の高い企画が次々とヒット。まだ荒削りだったメンバーが、番組と共に成長し、スターになっていく過程を見届ける形になり、熱狂的なファンを生み出していきました。

爆笑レッドカーペット(2007年~)

『爆笑レッドカーペット』キービジュアル

2007年に特番として始まり、瞬く間に人気を獲得しレギュラー化。「一瞬で笑える! お笑い新スタイル!!」という、それまでの“じっくりネタを見せる”お笑い番組の常識を覆す画期的なフォーマットで、”ショートネタ”ブームの火付け役となりました。

短時間でテンポよく、多種多様な芸人のネタが楽しめるスタイルが時代にマッチ。高視聴率を記録し、お笑いブームを牽引しました。この番組をきっかけに、オードリー、狩野英孝、しずる、ナイツ、フルーツポンチ、柳原可奈子など、多くの中堅・若手芸人が一気に注目を浴びるきっかけとなりました。

爆笑レッドシアター(2009年~)

『爆笑レッドシアター』キービジュアル

2007年からレギュラー放送されていた『THE THREE THEATER』『爆笑レッドカーペット』で注目された若手芸人たち(狩野英孝、しずる、ジャルジャル、はんにゃ、フルーツポンチ、柳原可奈子、ロッチ、我が家)が「レッドシアターズ」としてレギュラー出演。全員がシャッフルで参加するユニットコントやロケがメインで、彼らが生み出す化学反応が魅力でした。『笑う犬』でコントの頂点を極めた内村光良が“支配人”として若手を見守る、という構図が番組に深みを与えていた点も印象的です。

ピカルの定理(2010年~)

『ピカルの定理』キービジュアル

2010年に深夜枠でスタートし、2012年に水曜22時、その後水曜20時(『はねトび』の後枠)へ進出。『はねトび』のさらに次の世代であるピース、モンスターエンジン、ハライチ、平成ノブシコブシ、渡辺直美、千鳥らが集結。シュールで中毒性の高いコントで、若者を中心に人気を博しました。特に、平成ノブシコブシ・吉村崇演じる「ビバリ」とピース・綾部祐二演じる「ルイ」の耽美な(?)世界観、そして渡辺直美演じる強烈なキャラクター「白鳥美麗」は大きな話題になりました。当時の若者のトレンドやノリをいち早くコントに取り入れ、同世代からの強い支持を集めることに成功したのです。

なぜ今、私たちは”あの頃のバラエティ”に惹かれるのか

今回振り返った番組は、間違いなく一つの「時代」そのものでした。家族や友人と「同じものを見て笑う」という体験が、今よりもずっと強かった時代の象徴だったように思います。テレビの形が変わりゆく今だからこそ、あの頃の「何が飛び出すかわからない」熱気に満ちた番組が、私たちの心を惹きつけてやまないのかもしれません。FODでは、これらの伝説の番組の一部が今でも視聴可能です。あなたの記憶に最も強く残っている「伝説の番組」は、どの番組ですか?

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『笑う犬の冒険 SILLY GO LUCKY!』写真提供:フジテレビ
『笑う犬2010』写真提供:フジテレビ
『ワンナイR&R』写真提供:フジテレビ
『はねるのトびら』写真提供:フジテレビ
『爆笑レッドカーペット』(C)フジテレビ
『爆笑レッドシアター』写真提供:フジテレビ
『ピカルの定理』写真提供:フジテレビ