フジテレビと大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』などを手掛けるアメリカのスカイバウンドエンターテインメントによる初の共同制作SFドラマ『HEART ATTACK』。現在、FODにて全話配信中の本作が、4/10(木)よりフジテレビにて地上波放送がスタートします。
そこで今回、主演の寛一郎と三浦透子、そして監督を務めた丸山健志を交えた3人に、本作について語っていただきました。
先日掲載した主演二人の対談インタビューとあわせてお楽しみください。
【配信ページ】https://fod.fujitv.co.jp/title/911v

寛一郎の存在感と三浦透子の安心感
——本作の監督をされるにあたってどんな準備をして撮影に入られましたか?
丸山:まず、アメリカンコミックスが原作で舞台がアメリカやメキシコあたりだったので、それを日本で映像化する意味というか、どういう世界観でやるか、というところが最初に取り掛かった作業でした。そして、SFではありますが日本が舞台なので、CGを軸にするよりも、日本やアジア、新しいモノと古いモノ、それらをごちゃ混ぜにしたリアルな世界観みたいなところにこだわって、そこを軸にロケーションなどを探していきました。
——撮影を通じて、寛一郎さんと三浦さんにどんな印象をお持ちですか?
丸山:寛一郎君は、出演映画の『せかいのおきく』を観て「すごく存在感がある役者だな」と思っていました。ウミンは背負っている過去など情報量の多さに比べてすごくセリフが少なく、いわゆる“存在感”が必要な役柄だったので、寛一郎君にはセリフではなく目や表情を心がけてお芝居してほしいという希望がありました。
ドラマのスタートをウミンのアップで始めたのも、そこにキャラクターとしての全てを込める意味があったので、あのシーンの表情や佇まいを含めて、素晴らしい存在感でした。
——寛一郎さんは丸山監督にどんなイメージを持たれていましたか?
寛一郎:抽象的ですが、どこかで見たことがありそうな感じでありながら少し違うテイストで、新しい感じなんですけど、どこか懐かしい感じもする、すごく印象に残る映像を撮られる監督だと思っていました。

——三浦さんとは映画『スパゲッティコード・ラブ』以来2度目のタッグになります
丸山:クランクインして割とすぐ、僕と寛一郎くんで三浦さんのことを「先生!」みたいな感じで呼ぶようになって(笑)。それは頼りになる俳優さんだから、というのが理由なんですけど。
例えば、この作品の世界観を作り上げていく中で、まだはっきりとした答えがない時から「このシーンはこういうニュアンスで…」という感じで考えてくれていました。お互いに話し合いながら進んでいけたので、撮影前半の山場を乗り切った段階で結構安心できましたね。
——三浦さんから監督への印象はいかがですか?
三浦:初めてご一緒した『スパゲティコード・ラブ』の撮影現場で、お芝居についてのやりとりがすごく豊富だったことが記憶に残っていました。なので、丸山さんのことは“役者に寄り添ってくださる監督”と思っています。今回の『HEART ATTACK』は想像力で補う必要もたくさんある難しい題材だったと思いますが、お芝居に関してもしっかり時間を割いて向き合ってくださったので、とても安心して現場にいられました。

丸山健志監督「この作品が見えた」記憶に残るシーンとは
——皆さんのお気に入りのシーンを教えてください
三浦:ウミンの部屋に行って、初めて二人の距離が少し近づくシーン。あの空気感がすごく良くて、好きです。まだ序盤の、人としても役としてもお互いを探っている段階での撮影だったのですが、ここで少し掴めたというか。撮り終えた後に「この感覚を大切にして頑張っていこう!」と思えたシーンでした。
寛一郎:すべてのシーンに思い入れはありますけど、部屋のシーンは僕も好きですね。あと、僕は劉(岸谷五朗演じるウミンの育ての父)が好きで、ちょっと歪んでますけど彼の父性みたいな部分にグッとくるところがあります。最後のシーンとか、好きですね。
丸山:ウミンのアジトで二人がぶつかるシーンです。本当に何回も撮らせてもらったし、撮影中に3人で意見が分かれたりもした中で、二人それぞれのアップを撮った時に「これを軸に物語を作っていけばいいんだ」という道しるべになるようなシーンが撮れた。それが個人的にもすごくグッときたし、この作品が見えた感じがしました。

——『HEART ATTACK』をより楽しむための注目ポイントは?
丸山:映像はもちろん、世界観、そして俳優と、すごくいろんなエネルギーが詰まっている作品です。また、音楽や美術や衣装なども普段やらないようなことを実験的にやってみよう、というチャレンジな作品だったのでクリエイターやスタッフ一人ひとりが面白がってクリエイションしてくれました。そういったカルチャーの要素も見てほしいなと個人的には思っています。
——最後に、視聴者や読者へ向けてメッセージをお願いします
寛一郎:今珍しく、“ながら見”できないぐらいすごく情報が詰まった作品です。丸山さんが話していた部分もそうですし、本当にカットの一つひとつが面白いものになっています。ながら見しようとしてもできないぐらい集中してしまう作品になっているので、1話見ていただければどっぷりはまっていただけるんじゃないかと思います。
三浦:細かいこだわりの積み重ねで『HEART ATTACK』の世界観は作り上げられています。1回では全てを発見できないかもしれないぐらいの密度で詰まっているので、2回目以降も新鮮に楽しんでいただける作品なのではと思います。
丸山:予告を見て気になった人物や気になった事があれば本編を見て損はないと思うので、見ていただけたらありがたいです。

◇ドラマ『HEART ATTACK』ストーリー
近未来の日本。超常的な能力を持ち世間から迫害されているヴァリアントの人々が、“奈落”という集落に隔離され、VCU[ヴァリアント犯罪課]という組織が常に監視している。主人公ウミン(寛一郎)は、ヴァリアントでありながら、VCU のスパイとして活動する。もう1人の主人公エマ(三浦透子)は、インフルエンサーユニット“L”のメンバーとして、日々MAKUMA という動画配信プラットフォームでヴァリアントの自由と権利を求め動画を配信している。微々たる特殊能力しかなかった2人が偶然出会い、手が触れると…
◇ドラマ『HEART ATTACK』概要
タイトル | 『HEART ATTACK』(全8話) |
配信 | FODにて全話配信中 |
放送 | フジテレビにて4月10日(木)放送スタート 毎週木曜24時45分~25時45分放送 |
出演 | 寛一郎/三浦透子 水間ロン/早乙女太一/向里祐香/SAKURA/めがね/阿部久令亜 白宮みずほ/詩羽/山田健人/松浦りょう/米本学仁/清水くるみ/富田健太郎/ピエール瀧 三浦誠己/村上淳/西田尚美/岸谷五朗 ほか |
原作 | Skybound Comic Book『Heart Attack』by Shawn Kittelsen and Eric Zawadzki |
スタッフ | <監督> 丸山健志 / 八神隆治(5話・7話) <脚本> 大浦光太 / 高徳宥介 <エグゼクティブプロデューサー> 石井浩二/下川猛 Executive Producer:Robert Kirkman/David Alpert/Rick Jacobs/Glenn Geller/Ash Nukui Co-Producer:Wes Mazda <プロデューサー> 加藤裕将/鹿内植/ビョンハジョン/梶原富治 |
制作プロダクション | ロボット |
制作著作 | フジテレビ Skybound Entertainment |
配信ページ | https://fod.fujitv.co.jp/title/911v |