橋本愛・瀬戸康史での実写化は「夢のよう」。 原作者・渡辺ペコが語るドラマ『にこたま』の新たな魅力

2025年12月にFODとPrimeVideoにてドラマ『にこたま』が配信開始されます。本作は、出会って12年、長年同棲しているカップルが織りなすヒューマンドラマです。

お弁当屋の温子(あっちゃん)と弁理士の晃平(コーヘー)は穏やかに愛を育んでいたが、ある日、晃平の浮気を知った温子の心は大きく揺らぐ。浮気をした男、傷ついた恋人、そして彼の浮気相手――それぞれの揺れる心情を通して、「結婚」と「愛」の意味を深く問いかける物語です。

今回は、原作者の渡辺ペコ先生に、映像化へのお気持ちや制作過程でのお話をお聞きしました。

【インタビュー】ドラマ『にこたま』渡辺ペコ

——ドラマ化の知らせを受けたときのお気持ちをお聞かせください。

数年前にドラマ化のお話を頂いて本当に嬉しかったのを覚えています。ドラマ制作の勝手が分からないながら、実現するといいなと思っておりました。橋本愛さんなど、具体的なキャスティングを聞いて、夢のようだなと思いました。びっくりしましたし、本当に嬉しかったですね。

——温子、晃平、ゆう子を演じられるキャストの皆様の印象は?

橋本さんは高潔でかっこよく聡明なイメージ、そして瀬戸さんはチャーミングで優しいイメージでした。撮影現場を見せていただいたのですが、橋本さんのあっちゃん(温子)は、かっこよさが増していて、瀬戸さんの晃平は、人としての可愛げが増していました。

お二人が温子と晃平を演じることで、私が描いたときよりも深みが出て、ドラマを見る方は楽しいんじゃないかと思います。

高野さん(ゆう子)は決して派手ではないキャラクターですが、比嘉さんが演じてくださることで、広がりとか華やぎが生まれるのではないかと楽しみにしています。

——実際に撮影現場をご覧になったんですね。

キャストの方が演じてくださることで、漫画の焼き直しではなくて、新たな魅力が生まれていると思いました。多くの方に届くエネルギーや可能性を感じたので、配信が楽しみです。

演技はもちろん、撮影現場も細部まで丁寧に作ってくださっていました。自分が描いたものを起こしていただくと思うと、申し訳ないぐらいなんですけど(笑)、本当に素敵な、新しい『にこたま』の場所を作っていただいたなと感動しました。

『にこたま』渡辺ペコ先生インタビュー

——『にこたま』を始めとする先生の著作では、印象的なシーンに食事の場面が多く描かれますが、先生にとって食卓はどんな意味を持っていますか?

食事は生活の一部で大事なものではあると思うんですけど、それにエネルギーや関心を持てる時期と、持てない時期があっても良いと思っています。興味を持って大事にしたい人と、「別に最低限済ませられればいいや」っていう人がいて良いと思っていて。

私はこれまで「食事を大事にする二人」を『にこたま』や『1122(いいふうふ)』で書いてきました。食事を大事にしたのは、性的な繋がりがこじれていったり消失したりする物語の中で、他の部分で二人の繋がりを残しておくことが大事だと思ったからです。そこが切れちゃうと、一緒にいる意味がなくなってしまうというか。関係性の象徴の一つでもあるし、生活の一つでもあるという感じですかね。

――『にこたま』が連載された15年前と現在とでは、同棲や結婚に対する価値観が大きく変化していると思います。そうしたなかで、今回のドラマ化をきっかけに作品が再び注目されることをどのようにお考えですか。

『にこたま』を描いた15、6年前は、時代的に「結婚はゴール」というか。“目指すべきもの”という風潮はありました。ですが私は「それだけじゃないだろう」と思っていました。今は同棲や結婚について、より柔軟に、自分たちにとって良い形を考える人が増えている印象ですね。

そうした現代の方が見たら『にこたま』をどう思うのか、とても気になります。時代が変化し、恋愛観だけでなく、あっちゃんのようなフリーターを取り巻く経済的な背景も当時とは違いますよね。暮らしの状況や金銭感覚も変わっていると思います。時代は移り変わっていきますが、それでも現代に生きる方とどこか通じるところがあるといいなと思います。

——最後に、視聴者や原作ファンに向けて、メッセージをお願いいたします。

原作を今あらためて読み返すと、現実的に考えれば少しハードな設定で、シビアな側面もある物語だと感じます。ですが、今回演じてくださるキャストの皆様の表現力によって、ご覧になる方も自然と物語の世界に入り込んで楽しんでいただけるのではないかと思います。

本当に素晴らしいキャスト・スタッフの皆様が、心を込めてドラマを作り上げてくださいました。原作ファンの方も、初めてこの物語に触れる方も、ぜひ楽しんでご覧いただけると嬉しいです。

『にこたま』渡辺ペコ先生インタビュー

ドラマ『にこたま』は、2025年12月26日(金)20時よりFODとPrime Videoにて配信スタート。温子と晃平、そしてゆう子はどのような選択をするのか。ぜひご覧ください。

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ドラマ『にこたま』概要

タイトル 『にこたま』(全8話)
配信 12月26日(金)20時 1話・2話配信開始
以降毎週金曜日20時最新話配信
※配信日時は予告なく変更となる場合があります。
※FODでは1話無料
※Prime Videoでの視聴には会員登録が必要です
※Amazon、Prime Video及びこれらに関連するすべての商標は、Amazon.com, Inc.又はその関連会社の商標です。
出演 橋本 愛、瀬戸康史
さとうほなみ、鈴木 仁、清水くるみ、辻 凪子、近藤頌利
高橋克実/キムラ緑子、黒田大輔、筒井真理子
比嘉愛未
原作 渡辺ペコ『にこたま』(講談社「モーニング」所載)
音楽 王舟
主題歌 くるり「oh my baby」(NOISE McCARTNEY)
スタッフ 脚本:政池洋佑
企画協力:ワタナベエンターテインメント
プロデュース:鹿内 植/加藤康介(ワタナベエンターテインメント)/櫻井雄一(ソケット)
プロデューサー:岡 美鶴(ソケット)/岸根 明
監督:瀬田なつき/椿本慶次郎
制作プロダクション:ソケット
制作著作:フジテレビ
URL https://fod.fujitv.co.jp/title/80×2(FOD配信ページ)
https://www.fujitv.co.jp/drama_nikotama/(公式サイト)
https://www.instagram.com/drama_nikotama/ (公式Instagram)
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