現代を予見!スティーヴン・キングのリアル過ぎて怖い作品3選

作家として50年以上活動し、発表した作品が次々とベストセラーとなり、映画やドラマにも生まれ変わってきたスティーヴン・キング。村上春樹も大ファンと語る“ホラーの帝王”は、ホラーはもちろん、人間ドラマや犯罪ものなど、様々なジャンルでその表現力を発揮。奇想天外なストーリーを生み出す一方で、未来を予見したかと思わせるようなリアルな描写も垣間見られる。今回は、そんな彼が現代社会を予見したのかと思うような、リアル過ぎて怖いFOD配信作品をご紹介!

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■『ランニング・マン』

『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライトが監督、『トップガン マーヴェリック』のハングマン役で知られるグレン・パウエルが主演を務めたアクションサスペンスの『ランニング・マン』。

貧富の差が激しい近未来を舞台に、無職の男ベン・リチャーズは幼い娘の治療費を得るため、巨額の賞金が懸かるリアリティショー「ランニング・マン」への参加を決意する。挑戦者はハンターの追跡をかわして30日間逃げきれば勝利となるが、捕まればテレビカメラの前で容赦なく殺されるデスゲーム。視聴者による目撃報告、捕獲も可能で、全視聴者を敵に回しながら、ベンは逃げ続けることになるのだが…。

原作は、キングがリチャード・バックマン名義で出版した1982年の小説で、全デスゲームの原点と言える作品。小説の舞台は映画が作られたのと同じ2025年で、貧富の差や情報・監視社会を予知している。

作者のキング自身も、小説の中の世界と今の世界を比べて「(執筆当時は)こんなに酷いことになるとは思わなかった。(映画で)主人公が監視されている事態に気づいてカメラの小さなレンズをテープで覆うような世界になるとはね。これは双方向なんだ。君が見ているものが、実は君を監視しているかもしれない」と、執筆していた頃に思い描いたディストピア設定の多くが現実となりつつある現代社会に警鐘を鳴らしている。

なお、FODではアーノルド・シュワルツェネッガー主演による最初の映画化『バトルランナー』も配信中。

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『ランニング・マン』
『バトルランナー』

■『ミスト』

『ミスト』メインビジュアル

キングの1980年の小説をもとに、2007年に作られた映画『ミスト』は、フランク・ダラボン監督が『ショーシャンクの空に』と『グリーンマイル』に続いてキングと組んだホラー・ミステリーだ。

デヴィッドが息子と買い出しに出掛けると、彼らのいるスーパーマーケットが異様に深い霧に包まれる。霧の中に潜む謎の触手生物を見た買い物客たちがスーパーに缶詰状態となる中、その中の一人は狂信めいた発言で人々の不安を煽っていく。そして夜になると、霧の中の生物たちが襲撃を開始し…。

原作小説のおよそ40年後、映画の十数年後に世界を襲った新型コロナウイルスは、まさにこの作品の中の客たちと同じような状況を人類にもたらした。ある日突然家から出られなくなった人たちは、外にどんな脅威があるのかがよく分からず、不安から周囲に対して疑心暗鬼になったり、攻撃的になったり、様々な情報に踊らされたりした。

ダラボンはのちにディストピアドラマ『ウォーキング・デッド』も立ち上げているだけあって、この映画でも混乱の世界を見事に映像化している。

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『ミスト』

■『ミスター・メルセデス』

『ミスター・メルセデス』メインビジュアル

キングが2014年に発表した初のハードボイルド小説を原作とするサスペンスドラマが『ミスター・メルセデス』。

引退した元刑事ビル・ホッジスのもとに一通のメールが届く。差出人は「Mr. M」。数年前、運転していたメルセデスで群衆に突っ込み、多くの命を奪ったまま逃走した殺人犯、メルセデス・キラーだった。その事件を解決できていなかったビルは、PCやネットに詳しい青年や、犯行に使われた盗難車の元の持ち主の妹、面倒見の良い隣人の助けを借りつつ独自の調査を開始する――。

元刑事とサイコキラーを演じるブレンダン・グリーソン(『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』)とハリー・トレッダウェイ(『ナイトメア ~血塗られた秘密~』)という実力派俳優たちのぶつかり合いは見逃せない。

そんな作品の小説・ドラマ両方の冒頭で描かれるのが、犯人の運転するメルセデスが群衆に突っ込む様で、そのリアルで残酷な描写は読者・視聴者の背筋をゾッとさせる。偶然の一致とはいえ、キングが描いた社会のひずみや暴力の連鎖が、現代にも通じるものとして映るのは確かだ。

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『ミスター・メルセデス』

(文・海外ドラマNAVI編集部)

credit:『ランニング・マン』(C)2025 Paramount Pictures./『ミスト』(C)2007 The Weinstein Company/『ミスター・メルセデス』(C) 2017 Sonar Entertainment Distribution. All Rights Reserved.