【SUPER FORMULA 2026】2レースともに劇的な結末に!フェネストラズと福住が鈴鹿ラウンドを制する:Rd.4-5結果

2026年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は今季3大会目となる第4戦・第5戦が、F1日本グランプリの舞台にもなっている三重県の鈴鹿サーキットで行われた。4月の第3戦オートポリスは悪天候により決勝レースが開催できず、関係者もファンも不完全燃焼なまま1ヶ月を過ごすことになった。今回の鈴鹿ラウンドも事前に雨の予報が出ており、無事にレースができるか心配する声もあったが、終わってみれば2戦ともに劇的な展開で会場は大盛り上がりとなった。

第4戦:雨が降り始めるなか“ステイアウト”を選んだフェネストラズが今季初優勝

第4戦でポールポジションを奪ったのは岩佐歩夢。2番手にはチームメイトの野尻智紀がつけ、TEAM MUGEN AUTOBACSがグリッド最前列を独占した。その一方で、ランキング首位の太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、Q2でトラックリミット違反があったこともあり、実力を存分に発揮できず12番手から追い上げる。

レースは岩佐がリードしていき、ピットウインドウが開いた8周目にタイヤ交換を済ませた太田が終盤での逆転を狙って追い上げていくという展開。ラップタイムの推移をみても甲乙つけがたい状況に注目が集まったが、後半の18周目に野中誠太(KCMG)がクラッシュを喫してセーフティカーが導入。ここで岩佐はタイヤ交換義務を消化し、タッチの差で太田の前でコースに戻った。これで岩佐が今季初優勝に一歩近づいたかと思われたが、このタイミングから雨が降り始め、スリックタイヤでの走行継続が難しくなり始める。23周目のレース再開時には岩佐のタイヤが十分に温まっていないこともあり、太田をはじめ後方にいた集団に次々と飲み込まれる。そのなかでイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がクラッシュ。2度目のセーフティカーが導入された。ここで先頭に立っていた太田を始め10台の車両がウエットタイヤに交換するためピットへ。

【SUPER FORMULA 2026】2レースともに劇的な結末に! フェネストラズと福住が鈴鹿ラウンドを制する:Rd.4-5結果

しかし、“優勝するために”スリックタイヤのままコースに留まることを選んだドライバーもいた。その先頭にいたのがサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)、さらに2番手にはルーク・ブラウニング(REALIZE KONDO RACING)がつけるという展開。もし、雨が降り続ければトップを維持するのは難しかったが、ラスト4周のレース再開時には雨が止み、スリックタイヤを履いていたドライバーたちが先行。最後までトップの座を守り抜いたフェネストラズが今季初優勝を飾り、終盤に好ペースで逆転した松下信治(DELiGHTWORKS RACING)が2位に入り、チーム初表彰台をもたらした。3位に坪井翔が入り、TOM’Sがダブル表彰台を獲得。思えば、午前の予選では2台ともQ1敗退を喫し、苦しいスタートとなっていたが、終わってみれば大逆転でポディウムに立った。

第5戦:福住が強豪2人を抑えてチーム初勝利をもたらす

晴天に恵まれた第5戦で主役に立ったのは福住仁嶺(NTT docomo Business ROOKIE)だった。午前の予選では、Q2で4台がトラックリミット違反をとられる波乱の展開となったなか、ライバルを上回る走りをみせて、チームにとって初ポールポジションとなった。決勝では序盤から岩佐と太田が背後から迫ってくる上に、早めにピットインを済ませて逆転を狙っている坪井も好ペースで周回していた。トップだからこそ周りからターゲットにされて、ピットのタイミングを決めるのが難しい状況にあったが、その中で福住が力強いペースで周回し、ライバルに対して優位なポジションを確立していった。

21周目に岩佐がタイヤ交換したのをみて翌22周目に福住と太田がピットへ。結果的にトップ3の順番は変わることなく、激闘のラスト8周が始まった。まず仕掛けにいったのは岩佐。自身のピットアウト直後の坪井とのバトル、そしてピットアウトしてきた太田とのバトルを制して2番手の座を死守すると、その勢いで26周目の130Rでオーバーテイクシステム(OTS)を使って福住をパス。トップに躍り出た。しかし、福住も諦めずにチャンスを見極めて27周目に岩佐がOTSチャージ中のタイミングを狙って岩佐をオーバーテイクした。

【SUPER FORMULA 2026】2レースともに劇的な結末に! フェネストラズと福住が鈴鹿ラウンドを制する:Rd.4-5結果

そのバトルを後方で見ながら虎視眈々と隙を狙っていたのが、3番手の太田。前を走る2人がバトルをしている間にタイヤとOTSを温存し、残り3周のスプーンカーブからOTSを使って勝負をかけにいったが、岩佐も巧みな走りでディフェンスに成功。サーキットにいるほぼ全員が3台の接近戦に釘付けになるなか、ファイナルラップを迎えた。この時点で福住のOTS残量はたったの3秒、対して岩佐は24秒、太田は54秒残っていた。状況的には一番不利だった福住だが、コース前半の東コースでライバルとの差を広げるなど、最後まで速さをみせてトップを死守。参戦7年目となるチームに、待望の初勝利をもたらした。

勝った福住はもちろんのことだが、0.240秒差で2位に終わった岩佐、同じく0.620秒差で3位となった太田も「楽しかった!」とパルクフェルメインタビューでは笑顔を見せていた。ここまでお互いがフェアに戦い、最後まで己の全てを出し尽くしたというレースも久しぶりに見た気がした。次戦は7月の富士スピードウェイだが、まずます今シーズンが面白くなりそうな予感がした鈴鹿大会だった。

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