「119番通報」救急車を呼ぶ前に!確認すべきポイントや緊急時の対応方法

FODでは、清野菜名主演ドラマ『119 エマージェンシーコール』が配信中です。本作は、消防局の通信指令センターが舞台となっており、「119番通報」に応答し適切に救急車、消防車の出動を指令する指令管制員(ディスパッチャー)の物語が描かれています。

『119 エマージェンシーコール』

 
「119」といえば、夏季は熱中症などで「119番通報」が増加する傾向にあるようで、冬季はインフルエンザなどの感染症が流行する時期ということもあり、ヒートショックや急性アルコール中毒、餅による窒息事故などの冬特有の事故も多く発生することから夏季同様に救急車の要請が多くなるそうです。

近年は、緊急性のない救急車利用についてよく議論されていることもあり、通報をためらう方もいらっしゃると思います。この記事では、そんな悩みを解決する糸口になる「119番通報」にまつわる情報をまとめました。

救急車を呼ぶ前に!「119番通報」とは?

「119番通報」は、火災や事故、急な病気・ケガといった救急のときにかける電話番号です。当事者でなくとも、火災現場や、ケガ人・急病人、事故現場を見つけた際は119番にかけるという事態が発生することもあります。

総務省消防庁では救急車を上手に使うための資料を作成しています。火災の他、「顔半分が動きにくい、しびれる」「突然の激しい腹痛」「急な息切れ、呼吸困難」など、“ためらわず救急車を呼んでほしい症状”が世代ごとに分かりやすくまとめられているので、一度チェックするのがおすすめです。
総務省消防庁「救急車を上手に使いましょう~救急車 必要なのはどんなとき?~」(PDF)

「119番通報」救急車を呼ぶ前に!確認すべきポイントや緊急時の対応方法

110番と119番はどっちが先?

交通事故が発生した場合、「110」か「119」なのか迷うことがあると思います。そういった場合は人命救助を優先し、まず「119」へ電話しましょう。警察への連絡が必要な状況を伝えれば、「110」(警察)へは、消防署からもその内容を通報してくれるそうです。

「119番通報」をして必ず聞かれることは?

119番通報をすると、指令員から消防車や救急車の出動に必要なことを聞かれるそうです。どんなに大変な状況でも、その質問に答えられるよう、少しでも心を落ち着けることが大事でしょう。必ず聞かれるという質問は2つ。念頭に置いておけば役に立つことでしょう。

消防車・救急車が向かう住所

これは消防車・救急車が出動するのに大事な情報です。もし住所がわからない場合は、近くにある大きな建物や交差点など、目印になるようなものを探しましょう。

119番通報している本人(自分)の名前と連絡先

消防車や救急車が到着するまでに、場所や状況確認のために問合わせがある可能性があります。そのため、電話をしたあともその場に待機しておきましょう。

すぐに判断できないときは「#7119」!

「119番通報」救急車を呼ぶ前に!確認すべきポイントや緊急時の対応方法

東京消防庁が令和5年中に受け付けた119番通報は、110万2956件(速報値)で、現在の統計システムで集計以降、過去最多を記録したそうです。その中には緊急性のない問合せや、消防に関係のないものが約2割含まれており、そういった不要不急の電話は、他の緊急通報の妨げになるので最後まで話を聞かずに切断する場合があるとのことです。

そういった状況をニュースなどで聞いて「119番通報」すべきかどうか迷う方もいらっしゃると思います。「家族の様子がなんとなくおかしいけど、救急車を呼んだ方が良いのか…」「具合が悪いけど病院に行くべきなのか…」など、迷ってしまう場合は、すぐに「救急安心センター事業(#7119)」に電話するのがいいでしょう。

専門家からアドバイスを受けることができる電話相談窓口となる「救急安心センター事業(#7119)」は、電話口で医師、看護師、相談員が話を聞きながら病気やケガの症状を把握し、救急車を呼んだ方がいいか、急いで病院を受診した方がいいか、受診できる医療機関はどこかなどを案内してくれます。

また、東京消防庁のサイトには自分で緊急性の判断ができる「東京版救急受診ガイド」があり、パソコン、スマートフォン、携帯電話から利用することができるので、こちらを活用してみるのもいいでしょう。

東京版救急受診ガイド

救急車が到着するまでの応急処置の基本

「119番通報」救急車を呼ぶ前に!確認すべきポイントや緊急時の対応方法

日本では、119番通報があってから救急車が現場に駆けつけるまでに平均で約9分ほどかかるそうです。また、時間の経過とともに救命の可能性は急激に低下してしまいますが、心肺蘇生やAED(自動体外式除細動器)などの応急手当を行うことで、救命の可能性がおよそ2倍になることが分かっているそうです。

そんな時のために消防本部や消防署の講習会に参加して、応急手当の知識と技術を身につけるのも大事です。しかし、忙しくて講習会に参加できない人も多いかと思います。そんな方は、消防庁のWebサイトに用意されている「一般市民向け 応急手当WEB講習」がおすすめです。消防本部・消防署が一般向けに行っている救命講習の座学部分がe-ラーニングで学べるとのことなので、ぜひ受講しておきましょう。

一般市民向け 応急手当WEB講座

命をつなぐ“最前線”で奮闘!ドラマ『119 エマージェンシーコール』

ドラマ『119 エマージェンシーコール』では、消防・救急などさまざまなスキルを持ったスぺシャリストが、通信技能と医療知識を駆使して、危機に瀕した“命”をつなぐために日々奮闘。パニックに陥る通報者の言葉から通報場所を特定し、1秒でも早く必要な部隊を現場に到着させるためにどんなことをしているのか。電話しているだけでは見えないディスパッチャーの仕事を知ることができます。

どんな情報が必要になるのか、緊急時にどうすればいいのか、このドラマを見ればより深く知ることができるでしょう。
【配信ページ】https://fod.fujitv.co.jp/title/107f/

『119 エマージェンシーコール』
『119 エマージェンシーコール』(C)フジテレビ

<参考サイト>
東京海上日動火災保険. 交通事故を起こしたときの対応. 東京海上日動
総務省消防庁. 消防救急無線・119番緊急通報. 総務省消防庁
東京消防庁. その通報、本当に119番ですか?. 東京消防庁
総務省消防庁. 救急車の適時・適切な利用(適正利用). 総務省消防庁
政府広報オンライン. 応急手当の知識と技術。いざというときに備えて身につけておきましょう. 政府広報オンライン

 

 

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